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建売住宅とは?

住宅の購入を検討しようした時、ハウスメーカーの名前や住宅展示場などを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。一戸建ての住宅の購入を考える場合、「建売住宅」、「分譲住宅」、「注文住宅」など様々な種類の住宅があって、何がどう違うのか、戸惑うこともあるでしょう。

その中で今日は「建売住宅」について詳しく解説していきます。

建売住宅とは

建売とは「土地」と「建物」セットの住宅

建売住宅とは、土地と建物がセットになって販売されている住宅のことです。基本的にはデザインや間取り、建築部材などの設計プランが決められているのが特徴です。

建売住宅の多くは既に家が出来上がった状態(建築済み)で販売されますが、最近では建築前や建築中の段階で販売されるケースが増えてきているようです。

建売住宅は購入の契約から引き渡されるまでの期間が比較的短く、建築済みの住宅であれば一ヶ月ほどで入居できるものもあります。

また、販売価格はリーズナブルなものが多く、建築済みの住宅であれば生活のイメージがつきやすいということも建売住宅の魅力といえるでしょう。

建売住宅と分譲住宅の違いは?

「分譲住宅」とは、分譲地に建てられた住宅のことです。分譲地とは、不動産会社などが広い土地を区画整理して、宅地用に販売する土地です。分譲地では、分譲された土地とセットで同じような仕様の住宅(分譲住宅)が販売されるケースが多く見られます。
実際のところ、建売住宅と分譲住宅に明確な違いはなく、分譲地にある建売住宅が分譲住宅といったところです。

建売住宅とは
建売住宅と注文住宅の違いは?

土地と建物がセットで販売される建売住宅に対して、「注文住宅」は土地と建物をそれぞれ別々に契約し、デザインや間取り、建築部材や設備など設計プランの自由度が高いことが特徴です。

注文住宅では、土地を所有していない場合は先ず土地を探します。土地が決まれば、ハウスメーカーや施工業者などに建物の建築を依頼します。自分の理想に近いマイホームが建てられますが、土地の購入から建物を建てて入居できるまでは長期間となり、長ければ1年以上かかるケースもあります。

注文住宅では、こだわりたい部分にはお金をかけて、そうでない部分は節約するなどで予算を調整出来ますが、建売住宅と比べると概ね建築費用が高くなります。

「建売」住宅のメリット

建売住宅のメリットの一つに、比較的リーズナブルな販売価格が挙げられます。
その理由は、建築費用を安く抑えられることです。

例えば、同じような仕様の建物を10棟建てる場合、外壁や内装に使う資材や設備をまとめて調達できるため、多少外観を異なるデザインにしても一棟あたりの建築費用は低く抑えられます。
さらに分譲地であれば、土地の購入や区画整理、営業活動や事務手続きなどもまとめてコスト削減ができます。こうした工夫が販売価格を抑えられるという訳です。

趣味趣向やライフスタイルに合わせることはできないものの、設計プランを一から考える手間が省けて、完成された物件を見て購入を検討でき、しかもリーズナブルというのが建売住宅のメリットと言えるでしょう。

※建売住宅のメリットについては、こちらの記事もご覧ください。

建売住宅とは

建売住宅の購入に向いている方とは

建売住宅の特徴やメリットを踏まえて、建売住宅の購入に向いている方を見ていきましょう。

 予算を抑えたい

建売住宅の大きな特徴がリーズナブルな価格です。庭付き一戸建て住宅に住みたいが予算は抑えたいという方は、建売住宅の購入に向いているといえるでしょう。

手間をかけたくない

注文住宅では、住みたいエリアで土地を探し、その土地に合わせた家のデザインや間取り、建築資材や設備などの設計プランをハウスメーカーや施工業者と一つ一つ話し合って決めていきます。こうした一連のプロセスは多くの手間と時間がかかります。そのような手間や時間はかけられないし、かけたくないという方は少なくないと思います。

建売住宅では、デザインや間取りなどの設計プランが決められており、土地と建物がセットで販売されているため、注文住宅のような手間をかけずに済みます。手間をかけたくないという方は、ぜひ建売住宅をおすすめします。

なるべく早く入居したい

建売住宅は土地と建物がセットとなり、完成形で販売されるケースも多いことから、購入から入居までの時間が短くなります。注文住宅では、土地の購入から入居までに1年以上もかかることがありますが、建売住宅では1ヶ月ほどで済むこともあります。仕事やお子さんの学校などによる事情で、なるべく早く入居したいという方は、建売住宅の購入が向いているでしょう。

完成した物件を事前に見て買いたい

注文住宅では、ライフスタイルに合わせてこだわり設計プランに加えてみたものの、いざ住んでみると意外と使い勝手が悪く、失敗したと思う部分がどうしても出てくるものです。

建売住宅では実際の建物を見学出来ることが多いため、購入前にデザインや間取り、使い勝手などを確認することができます。実際に完成形を見てみないとイメージが湧かない、高い買い物だから絶対に失敗したくないという方は、建売住宅を検討してみてはいかがでしょうか。

土地を所有していない

建売住宅では土地を探す手間が省けますので、現時点で土地を所有していない方は、建売住宅の購入を選択肢として検討されるとよいでしょう。

建売住宅とは

「建売」住宅を探す際のチェックポイント3つ

建売住宅の購入に際し、おさえておきたいチェックポイントを3つご紹介します。

 アフターサービスの内容をチェックする

建売住宅に限ったことではありませんが、どのようなアフターサービスが受けられるかは確認しておきましょう。

実際に住んでみると、設備に不具合が発生したり、地震や台風などの自然災害で修理が必要になったりすることもあり得ます。そのような場合に、アフターサービスが十分でなかったとしたら困るので、事前に確認しておくことをお勧めします。

周辺環境を確認する

候補物件の周辺環境のチェックも重要です。最寄り駅までのアクセスや、スーパーや病院が近くにあるかなど、生活の利便性は気になるところでしょう。

子供がいる家庭であれば、学校や公園が近くにあるか、交通量が多く危険な道路はないか、習い事を選択できて通いやすいか、などもチェックポイントとなります。

また、昼間は明るくて良い環境に見えても、夜は街灯が少なく危なそうなんてこともあります。周辺環境の利便性はもちろん、安全面も事前に確認しておきたいところです。

「周辺環境のチェックポイント」については、こちらの記事もお読みください。

周辺エリアでの価格を比較する

建売住宅では土地と建物がセットで販売され、特に分譲地ではリーズナブルな価格が設定される傾向にあります。ただし、その販売価格が妥当と言えるかは、初めて家を買う方には判断が難しいかもしれません。

建売住宅を購入する際は、周辺エリアの同じような広さの土地の建売住宅と販売価格を比べてみるのも良いでしょう。土地は「実勢価格」「公示価格」「路線価」など売買価格の相場が公表されているため、候補物件の土地がどのくらいの価格なのかは概ね類推できます。候補物件の販売価格が周辺エリアの比較物件と比べて極端に高額だったり、逆に極端に安価だったりする場合は、何か特別な事情があるかもしれませんので販売会社に確認してみると良いでしょう。

「不動産売買価格の相場を調べる方法」については、こちらの記事もお読みください。

「建売住宅のアフターサービスの詳細」については、こちらの記事もお読みください。

建売住宅とは

建売住宅を購入する流れ

建売住宅の購入は以下のような流れとなります。

1.候補物件の選定

先ずは候補物件を探すところから始めます。建売住宅は、新聞折り込みや郵便ポストに投函されるチラシに情報が載っていたりするので参考にするとよいでしょう。不動産会社に足を運んで、物件情報を聞いてみるのもより確実な方法ではないでしょうか。

売り出し中の分譲地など住みたいエリアがある場合は、その分譲地を回ってみるとよいでしょう。モデルルームが展示されていれば、完成形を内覧しながらより詳しい説明が受けられると思います。

2.内覧

候補物件が決まったら、販売会社に連絡して内覧をお願いしてみましょう。内覧とは、購入前に物件やモデルルームを実際に見ることです。部屋の広さや明るさ、暖かさ、使い勝手の良さ、どのような設備が付いているかなどを確認して、実際にその物件で暮らすことに問題がないかどうかをチェックするとよいでしょう。

建売住宅とは
3.不動産売買契約

物件の購入が決まったら、販売会社(不動産仲介業者など)に購入を申し込みます。

販売会社から契約条件、販売価格などの「重要事項」や「売買契約」に関する説明を受け、契約日を決めます。重要事項や売買契約の内容はとても大切になりますので、分からないことは販売会社の営業担当者などに確認して、きちんと理解するようにしましょう。

契約日に、あらためて重要事項や売買契約の内容について説明を受け、それぞれ「重要事項説明書」「売買契約書」に署名・捺印をします。

契約時には販売価格の3~5%程度の「手付金」を支払うことが一般的です。事前振込が必要な場合もありますので、購入申し込みの際に販売会社に確認しましょう。

4.住宅ローンの申し込み

建売住宅の購入では、住宅ローンを組むのが一般的です。住宅ローンは銀行などの金融機関に相談しますが、不動産会社の提携ローンを利用出来る場合もあります。

住宅ローンの審査には、融資の可否について大まかに判断する「仮審査」と、仮審査を通過した申込者を対象に、より詳細な融資条件を詰めていく「本審査」があります。一般的に、仮審査の結果は1週間程度、本審査は2週間程の時間がかかります。

仮審査から融資が実行される(金融機関から販売会社に住宅ローンが支払われること)まで1ヶ月程かかります。また、住宅ローンが希望通りに組めない場合もあり、その時は別の金融機関に相談したり、住宅ローン以外の資金繰りを考えたりしなければなりません。時間に余裕を持ってスケジュールを立てるとよいでしょう。

建売住宅とは

建売住宅に入居するまでの流れ

最後に、建売住宅の購入後、入居するまでの流れをみていきましょう。

1.立会い検査

建売住宅の購入後、物件が引き渡される前に「立会い検査」を行います。

立会い検査では、物件に不備や欠陥がないかを販売会社と買主双方立会いのもとで、細部にわたって確認します。不備や欠陥があった場合には、販売会社に補修してもらいます。

立会い検査では、専門家が住宅診断を行うサービスもあります。

2.引渡し

立会い検査と、それに伴う補修工事が完了したら(もちろん補修工事が不要の場合もあります)、いよいよ物件の「引渡し」です。引渡しは住宅ローンを組んだ金融機関で行われることが一般的で、建築確認やアフターサービスに関してや、工事完了・引渡し証などの書類への署名・捺印を行い、残代金を支払います。

3.所有権などの登記手続き

引渡しが済むと、購入した住宅の所有権や、抵当権の設定などの登記手続きが必要になります。この登記手続きは専門家である司法書士に委託するのが一般的で、販売会社や金融機関が提携する司法書士を紹介してくれます。

この登記手続きの完了をもって、晴れてマイホームとなります。

4.入居

引渡し後は、いつでも入居できます。

入居の際は、引越し業者に作業をお願いすると思いますが、補修工事などで引渡し日が延期されるケースもありますので、入居のタイミングはスケジュールに少し余裕を持たせるとよいでしょう。

建売住宅とは

まとめ

建売住宅は、土地と建物がセットで販売されるため購入手続きが比較的簡素な上、完成形を見てから購入できることが多く、失敗の少ない買い物といえます。注文住宅に比べてリーズナブルな価格で早く入居できるため、「予算を抑えて、早く入居したい」という方には合理的な選択肢となると思います。

建売住宅とは

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