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日本の気候は、年間を通して雨が多いといった特徴があります。また、雨が多いことと合わせて、湿度が高い日が多いため、日本における住宅の除湿はとても重要です。
湿気は、住宅内で特に「ガラス窓」や「窓際の壁」、日本独自の収納である「押し入れ」などに付着し、結露させます。その結露が原因となり、カビの繫殖や木材の腐り、健康被害を誘発します。
ここでは、湿気による住宅への影響とその対策について詳しく説明していきます。
住宅への湿気の影響をみていく前に、湿気が多いのか、少ないのかを表す「湿度」(相対湿度)について理解しておきましょう。
ある温度の「飽和水蒸気量」に対して、実際に空気中に含まれている水分量の割合を「相対湿度」といいます。
「飽和水蒸気量」とは、1立方メートルあたりの空気中に含むことができる水分の限界量です。温度が高くなるほど飽和水蒸気量は多くなります。気温が高くなる夏は、空気中に多くの水分を含むことができるため蒸し暑く感じる日が多くなり、反対に気温が低い冬は、空気中の水分量が少なくなるため空気が乾燥する日が多くなります。
気温で変化する飽和水蒸気量に対して、実際に空気中に含まれている水分量を「絶対湿度」といいます。
「絶対湿度」は、水分量を表すので単位はg(グラム)または㎏(キログラム)で表すのに対して、「相対湿度」は飽和水蒸気量に対する実水分量の割合なので単位は%(パーセント)で表します。
「飽和水蒸気量」と「絶対湿度」、二つの割合を示す「相対湿度」の関係性は、「絶対湿度」が同じとすると、気温が高ければ「相対湿度」は低くなり、気温が低ければ「相対湿度」は高くなります。
また「相対湿度」が同じ場合は、気温が高ければ「絶対湿度」は大きく(多く)なり、気温が低ければ「絶対湿度」は小さく(少なく)なります。
理科の授業のようになってしまいましたが、「湿度」と「気温」の関係性についてご説明しました。
それでは、次に住宅と湿度の関係性について詳しくみていきましょう。
「結露」とは、飽和水蒸気量を超えた水分が水滴となって、壁や窓などに付着する現象です。例えば、夏に蒸し暑い室内をエアコンで急激に冷やすと、室温の低下で飽和水蒸気量が下がるため、飽和水蒸気量を超えた水分が結露となって現れます。
これとは逆に、昼間冷房を効かせた部屋で、夜寝る前にエアコンのスイッチを切ると、夜間に暖かく湿った外気が室内に入り込んで結露ができるといったことがよくみられます。冬には、水分を多く含む暖かい室内の空気が、窓や壁際の低い外気温で冷やされて結露となります。結露となり、窓についた水滴を、みなさんも見たことがあるのではないでしょうか。
結露は壁の内側にもできます。これは「内部結露」と呼ばれ、壁の内側でカビを増殖させて木材を腐らせていきます。
家の構造上で大切な土台や柱、床などが腐ると、家の寿命を大きく縮めてしまいます。日本の住宅の寿命は30年という統計(国土交通省「滅失住宅の平均築後年数」図表I-1-1-13部分より引用)があり、アメリカでは55年、イギリスでは77年となっており、欧米諸国の住宅に比べると長持ちしないことが分かります。
湿気が多い日本の住宅の寿命が短いのは、「内部結露」が要因の一つといえるかもしれませんね。
結露ができるとカビが増殖しやすくなります。カビそのものも有害となりますが、カビの増殖はそれをエサとするダニを繫殖させ、ダニの死骸や排泄物が「ハウスダスト」となってアレルギー疾患を誘発します。結露をそのままにすると、家の寿命ばかりか、家族の健康にも影響を与えてしまうのです。
家を長持ちさせ、健康で快適に暮らすためには、できるだけ結露を作らない対策が必要です。結露対策は除湿が基本となりますが、空気が乾燥する冬に除湿して絶対湿度を下げることは、インフルエンザなどのウイルス感染のリスクを高めてしまいます。
結露対策は、相対湿度を一定にコントロールする「湿度管理」が大切になります。以下、有効な結露対策を3つご紹介します。
外気の影響を受けず、室内での温度差を作らない高い気密性・断熱性は、最も有効な結露対策といえます。まだまだ高気密・高断熱住宅が少ない日本の住宅では難しいかもしれませんが、結露対策で考えるなら断熱性能の高い住宅を選択したいところです。
同じ家の中では、リビングなどの暖かい部屋から北側にある冷たい部屋に空気中の水分は移動します。冷たい部屋に移動した飽和水蒸気量を超える水分が結露となるため、対策としては家全体を暖め、冷たい部屋を作らないようにすることが結露対策になります。
家全体を暖めるのに暖房器具を使用する場合、灯油やガスを燃料とするファンヒーターは燃焼時に水蒸気を発生させるので結露対策にはなりません。結露対策では水蒸気を発生させないエアコンによる暖房が有効でしょう。
窓を開けるなど、室内にこもった湿気を捨て、空気を入れ替える換気は有効な結露対策です。しかし、夏は湿気を大量に室内に取り込むことになりかねないので注意が必要です。
また、冬の換気はせっかく暖めた空気を捨てることになり、経済的に問題となります。バスルームやキッチンは別として、窓を開けての換気は結露対策としては優先順位の低い対策となるでしょう。
他に、調湿性の高いクロスや漆喰(しっくい)など、調湿機能がある素材を室内に使うことも有効でしょう。
結露対策は、湿気の多い日本の住宅選びに重要なポイントとなります。その意味では、結露に強い気密性・断熱性に優れた住宅を選択するのもよいでしょう。「湿度」と「気温」の関係性を踏まえ、適切な「湿度管理」で快適に暮らしたいですね。
調湿対策のことに着目してご説明してきましたが、昨今コロナ禍で「換気」が重要とされています。
特に、大人数で部屋にいる場合は、常に「換気」を意識しましょう。夏はエアコンを使用しながらの換気、冬は暖房器具を使いながらの換気を適度に行いましょう。
冬場の換気について、厚生労働省からの情報もあります。参考にすると良いでしょう。
冬場における「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気方法|厚生労働省
住宅の換気については、こちらの記事もお読みください。
「換気システム」の種類について|フルハウス住まいのコラム
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